天使の歌声 |
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作家 | 北川歩実 |
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出版日 | 2007年07月 |
平均点 | 5.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 5点 | E-BANKER | |
(2011/01/16 16:26登録) 元出版社社員、嶺原克哉を探偵役とする短編集。 一捻りの効いた作品が並びます。 ①「警告」=ラストがやや唐突。事件全体の構図が分かりにくいせいか、サプライズ感は今ひとつ感じませんでしたねぇ・・・ ②「白髪の罠」=プロットとしては面白い。こんな偶然の連続を看破する嶺原はなかなかスゴイ。登場人物すべてに何らかの役割が割り振ってるのがどうか? ③「絆の向こう側」=実の親と育ての親、そしてそれぞれの「絆」・・・感動するというほどではないですが・・・ ④「父親の気持ち」=これも何となく全体的な構図が分かりにくい。作者の狙いはよく分かりますが・・・ ⑤「隠れた構図」=殺人事件と盗撮事件そして、不倫。3つの事件の裏の繋がりを探るのが本作のプロット。 ⑥「天使の歌声」=表題作だが一番の駄作では? 以上、全6編。 「家族」や「親子」などがテーマになっている作品が多く、近しい人の間で意外な関係が! という仕掛けがあちこちに用意されてます。 「小粒でもピリリと辛い」という見方もできますが、ちょっとインパクトに欠け、何となくモヤモヤした作品が多いような気がしますねぇ・・・ (中では②か⑤辺りがお勧めレベルでしょうか) |