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ミステリの祭典

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バースデイ
リングシリーズ

作家 鈴木光司
出版日1999年01月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 Tetchy
(2008/06/23 20:13登録)
『リング』、『らせん』、そして『ループ』で登場した高野舞、山村貞子、杉浦礼子という3人の女性の物語を描いた連作短編集。内容的にはこれら3作で語られなかったエピソードを補完するような内容となっている。

高野舞が主人公の「空に浮かぶ棺」、山村貞子が主人公の「レモンハート」までを読んだ時は、これは書く必要があったのか、と思うくらい、内容がない話で、むしろ何故本編にいれなかったのか、疑問に思った。
この2編を読んだときまでは、どうしたものかと憤慨していたが、最後の杉浦礼子が主人公の「ハッピー・バースデイ」がとても良かったので安心した。

結末はよくある物だと云われれば確かにそうだが、やはり子を持つ親になった今、こういう話は心に響く。
最後のこの1編でどうにか救われた感じがした―貴重な読書時間を無駄にしなかったという意味で。

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