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ミステリの祭典

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ブルー・ムーン亭の秘密
ヘンリ・ティベット

作家 パトリシア・モイーズ
出版日1994年11月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 ROM大臣
(2022/12/20 14:15登録)
古き良き時代を思わせる本格ミステリであり、中心となる謎はシンプルなものだが、手慣れた作者だけに楽しめる出来となっている。
キャラクターも相変わらず魅力的だが、とりわけ不運な境遇のスーザンがデレクのプロポーズを受けるエピローグは爽快であり、それまでのすべての不幸を洗い流してくれるかのようだ。
サービス精神も随所に盛り込まれており、まさに洒落たイギリスの本格ミステリの手本のような作品といえるだろう。

No.1 5点 nukkam
(2011/09/11 14:07登録)
(ネタバレなしです) 1993年発表の本書は、パトリシア・モイーズ(1923-2000)の第19作にして最後の作品となった本格派推理小説です。経営不振のパブ(ブルー・ムーン亭)を相続したスーザンを語り手役にした一人称形式がスリルを高めるのに効果的で、ロマンチック・サスペンス風な味わいもあります。但しその分、ヘンリとエミーのティベット夫妻の存在感が希薄になってしまったという問題点もありますが。謎解きに関しては犯人の計画が強引過ぎかと思います。なお英語原題の「Twice in a Blue Moon」は英語の慣用句「Once in a Blue Moon」(興味ある人は英語辞書を参照下さい)をもじったんでしょうね。

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