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ミステリの祭典

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閉塞回路

作家 海渡英祐
出版日1981年11月
平均点7.50点
書評数2人

No.2 7点 kanamori
(2010/08/11 18:50登録)
ミステリ短編集。
全てアリバイ・トリックを扱った作品を収めていますが、単純なアリバイ崩しものになっていない点が素晴らしい。アリバイトリック自体をミスリードに使って、読者の予想を裏切る結末を用意している作品があったりでバラエティに富み、作者の最良の短編集だと思います。なかでは、作中作で仕掛けが秀逸な「”わたくし”は犯人」が個人的ベストです。

No.1 8点 こう
(2008/05/26 01:10登録)
 海渡英祐といえば乱歩賞作の伯林ー一八八八年が有名ですがこれはアリバイトリックのみを集めた短編集です。元々有栖川有栖編の短編アンソロジーにそのうちの一編が載っていたのでこの本の存在を知りました。個人的にはアリバイトリックは元々好きではないのですがこの本の作品はよくまとまっており読者に推理させやすい内容になっています。
 特筆すべきなのは各短編のあとにその短編を作者が自分で解説しまたアリバイトリックの講義(他の作家の作品の類似例を出したりしますが作品名のみでネタバレはしておりません)までついておりここの部分だけでも読む価値があるかと思います。

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