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ミステリの祭典

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屍の聲

作家 坂東眞砂子
出版日1996年10月
平均点8.00点
書評数1人

No.1 8点 Tetchy
(2008/05/10 23:29登録)
坂東眞砂子の怪奇短編集。全て読ませる。
これらの怪奇譚に共通するのは人間が通常思ってて口に出さない、表に出さない負の感情である。
これがあることをきっかけに表出し、思わぬ事態を招く。
この辺の綾というのがこの作家、非常に巧い!

どれもこれもいいが、あえてベストを選ぶとすれば「雪蒲団」か。
何が起こったのかを直截に描かず、読後、読者におのずと悟らせる、この技巧の冴えを買う。
いやあ、久々に鳥肌が立った。

坂東作品の入門書としてもお勧めです。

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