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ミステリの祭典

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桜さがし
成瀬歌義シリーズ

作家 柴田よしき
出版日2000年05月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2021/04/08 20:03登録)
表題作等8編を収めた連作青春ミステリ。
たまにはこの作者でも、と手に取ったのですが、意外にもかなり前に読んだ『風精の棲む場所』で探偵役だった浅間寺(せんげんじ)竜之介がやはり登場する短編集でした。他にも様々なシリーズを書いている作家なんですけどね。最終話の『金色の花びら』の中に、世の出来事は神が決めることで、それを偶然と呼ぶという意味のことが書かれていますが、本書を選んだのも、やはり神が決めたこと…
ただし主役はむしろ、浅間寺が中学校教師だった頃の教え子たち4人です。20代半ばになったこの4人の人生・関係を描いた中に、ミステリ要素を加えた感じになっています。浅間寺が探偵役を務めるとは限っていません。まあ『思い出の時効』だけはミステリとして成り立っていないとは思うのですが。
全体的に各話の締め方がクサ過ぎる気もしますが、京都の雰囲気も良く、楽しめました。

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