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ミステリの祭典

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未だ本能寺にあり

作家 今村翔吾
出版日2026年09月
平均点8.00点
書評数1人

No.1 8点 文生
(2026/10/01 16:17登録)
本能寺の変後に織田信長の遺体が発見されなかったことから、生存説の疑念が生じ、羽柴秀吉から真相究明を命じられる駒井八右衛門重勝。八右衛門は本能寺の変に居合わせた人々のもとを訪ね歩き、彼らの証言から真実を探ろうとするが……。

著者の名前から想像できる通り、作品のタッチは正統派の歴史小説です。しかし、全体のプロットが本格ミステリそのものであることには驚かされました。
関係者8人の証言には数々の伏線が織り込まれており、記憶力に優れた主人公がそれらを整理して真相へとたどり着くプロセスが実に見事です。
また、メイントリック自体は海外の古典作品に前例があるものの、巧みなミスディレクションによって容易にはその可能性に思い至らないよう構成されています。
歴史小説と本格ミステリを融合させた作品としては、『黒牢城』に匹敵する傑作です。

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