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ミステリの祭典

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気まぐれフィリス

作家 R・オースティン・フリーマン
出版日2026年07月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 弾十六
(2026/09/24 09:05登録)
原本はThe Flighty Phillis、初出Grand Magazine 1914-07~1915-02、単行本は1928年出版。
事情があり、髪を失ったフィリスの冒険物語。連作短篇仕立て。
翻訳はaiの無調整かと思ったら、ちゃんと手は入っていると思われるし、翻訳者が作品を朗読したYouTubeも発表してるようなので、読みやすい仕上げにはなっている。
でも、フリーマンの微妙なユーモア感のポイントを外してる気がした。タイトルも「気まぐれ」というより「うかつな」がふさわしいと思うんだ…
文章は好みの問題かも。kindle版のサンプルがあるので、気になる人はお試し版が読める。原文はGutenberg AustraliaやKindleで入手可能。
インのチェンバースや、エレベーターの情景とか、女権拡張論者のデモの風景とか、1910年代ロンドンの雰囲気が描かれていて楽しい。
探偵小説的仕掛けはほぼ無い。
まあでも、当時の女性が独身男になりきって外に出るとどうなるか(を男の作家が描く)というなかなか面白いシチュエーション。
作中にはフリーマンのモチーフが散りばめられてて、面白かった。
あっそうそう。
作中に登場する拳銃は10発を弾倉に込められるモーゼル大型拳銃(C96)だろう。
訳文に文句を言ったので、じゃあお前ならどう訳す?という回答をあげておこう。(ちょっと砕けすぎかな…)
冒頭の段落。
I HAVE been the victim of circumstances. That is to be quite clearly understood at the outset. I accept no responsibility whatever. A purely passive agent---if that is not a contradiction in terms---I have been borne unresisting on the stream of events.
私は状況の犠牲になっただけ。最初に言っておきたい。私には何の責任もないはず。私はただ受け身の活動主体(矛盾した表現かな?)として、抵抗することなく、周りの流れに身を任せただけ。

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