(2026/08/31 17:54登録)
(ネタバレなしです) 1941年発表のミセス・ブラッドリーシリーズ第13作の本格派推理小説です(翻訳道楽版ではブラッドリー夫人と表記)。このシリーズは全66作も書かれたのですが、巻末でミッチェルのファン読者5人による作品ランキングサイトが紹介されています。惜しくらむはランキング集計表に一部集計漏れがあり、「三人は六十六作全部をランキングしていて、一番少ない人でも三十作上げているんだから、すごい」という紹介文と合致していないこと。紹介文の方が正しいので興味ある方はサイトでランキングを確認してみて下さい。さてそのランキングで5人の内3人が本書を1位、2人が「ソルトマーシュの殺人」(1932年)を1位評価していることからこの2作がシリーズ代表作と考えてもよさそうです(5人の平均順位比較でもこの2作が1位と2位)。本書は6年前の非行少年更生施設からの少年脱走の話から始まり、当時の施設家政婦が叔母と従兄の怪死事件に関わっていたのではという疑惑、そして家政婦も裁判で無罪判決だったにも拘らず自殺と思われる死を遂げています。過去の複数の事件を同時並行で調べていくので話があっちに跳んだりこっちに跳んだりと錯綜していますが、死者の日記や幽霊屋敷でのポルターガイスト現象など謎解きてんこ盛りで読ませる作品です。
|