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ミステリの祭典

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交番相談員 百目鬼巴

作家 長岡弘樹
出版日2025年04月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 kanamori
(2026/07/06 11:06登録)
県警を定年退職し非常勤で県内各所の交番の相談員(補助員)を勤める60代の女性、百目鬼巴(どうめき・ともえ)を探偵役とする、6編収録の連作短編集。名前は恐そうだが、見た目と性格はいたって穏やか。しかし本部の刑事部長さえ頭があがらない、県警の上層部はみな、彼女が只者でないと知っている。

これはなかなか面白かった。探偵役の設定がユニークですし、各篇の事案もバラエティーに富んでいて飽きさせない。「ものごとをほじくり返すと、ろくな事がない」と言いながらも、断罪すべきときは容赦がない。
鋭い観察眼と洞察力で、隠されていた罪を暴き、いくつもの伏線を回収のうえ鮮やに謎解きが行われる。若い警官が絡む事案が多いので、「教場」の風間教官を彷彿とさせるところもある。
個別に見ていくと、轢き逃げ事件の目撃者である急死した老齢の外科医が残した手掛かりと意外な結末の「冬の刻印」が個人的にベスト。最後の倒徐形式のミステリ&かなりユニークな手間暇をかけたダイイングメッセージもの「土中の座標」も印象に残った。

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