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ミステリの祭典

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薄氷の沼

作家 笹沢左保
出版日1989年02月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 人並由真
(2026/05/21 04:06登録)
(ネタバレなし)
 その年の8月。32歳の美貌の人妻・大花麻奈加は3月からひそかな不倫をしていたが、その事実を37歳のコンピューターエンジニアである夫・公二郎に気取られ、浮気妻として折檻を受けた。公二郎への怒りに燃える真奈加は、愛人である野球選手で29歳の三井田光司の前で、夫への殺意を口にする。やがて夫からの二度目の加虐を受けて憎悪をたぎらせる真奈加だが、そんな彼女の前にひとりの男がある提案を持ちかける。

 光文社文庫版で読了。主題は(中略)もので、それは裏表紙にも書かれているが、ここではナイショ。

 例によってのレディスコミック調・笹沢エロロマンミステリで、2時間弱で一気読みできる内容なのだが、なんだろう……シンプルなプロット、たぶん大ネタを途中で察する人も多いんじゃないか? とも思うものの、妙に面白かった(笑)。
 たぶんこの手の趣向ものなら、こういうヒネリのある作品が読みたい、と思っていた以前からのこちらのミステリファン的な想念にある程度応えてくれていたから。しかもその上で、一応は<さらにまた別のサプライズ>の箇所に着地したから、だと思う。
 
 解説(文芸評論家の清原康正という人~すみません、今回初めて、お名前を知った)にもちょっと書かれているが、作劇の構造上、少しだけ違和感があるポイントがあり、終盤でそれがちゃんと意味を持って来るあたりもいい。ラストの余韻もなかなか。

 甘い、とは自分でも思いながら、0.5点オマケして、この評点で。
(まあ、なんで自分がこの作品に好意的なのかは、なんとなく自己分析できる? ような気もする。あえて他人には言わないけれど。)

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