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ミステリの祭典

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死小説

作家 福澤徹三
出版日2005年03月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2026/05/17 22:10登録)
あとがきにはほとんどの場合、文庫化に際し大幅に加筆修正を加えるが、本書に関してはほぼそのまま訂正せず出版されたとあります。私にしてみれば、なかなか味わい深い文章で全く手を加える所が見当たらないと感じました。その意味では完成度の高い作品集と言えます。五篇の短編はいずれも『死小説』その名の通り何らかの形で死に迫っています。「死」とは一体どういうものなのか、永遠の謎である命題に対して作者なりの解釈を施していると言っても良いと思います。

特に印象深いのは最初の『憎悪の転生』で、主人公に大いに感化されました。他も凡百のホラーとは一線を画す中身の濃い短編が並びます。怖いと言うより人間の業や罪深さ等を描いた佳作ばかりです。最後には確りとオチが付いていて、成程と納得させられます。ホラーの枠に嵌り切らない異色の短編集でしょうか。

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