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ミステリの祭典

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魔都シカモア

作家 イアン・ロジャーズ
出版日2026年03月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 kanamori
(2026/06/11 11:46登録)
吸血鬼や人狼などの怪物が棲む異世界「ブラックランド」につながるポータル(出入口)が各地に出現するようになった世界線。カナダのトロントで超常現象を扱う事務所を開いている私立探偵のフィリックス・レンは、「血まみれの現場から消えた、夫の遺体を探してほしい」との依頼を受けて、事件があったオンタリオ州中部の都市シカモアへ向かう。
その地では六件の連続殺人が起きており、依頼人スーザンの夫ダグラスも、被害者であるとともに、逃げた犯人と見なされていた…………。

オカルト版の「私立探偵スペンサー」とも書かれているが、元妻でアシスタントのサンドラとの漫才風のやり取りや、ワイズラックとジョークを連発する主人公のフィリックスがなかなか魅力的です。
基本的にはモンスター・ホラー(またはダークファンタジー)と私立探偵小説のハイブリッドと言えますが、前半は作者のジョークや遊び心が目立つ。ボストンのフェンウェイ球場近くに出現したポータルの怪物というのはレフトスタンドの「グリーン・モンスター」のことなんだろうw
超常現象情報局(PIA)の捜査官アリスとの捜査が続いたあとの、残り100ぺージを切ってからの急展開が一番のクライマックスで読み応えがあり、ミステリ的な意外性も用意されています。フィリックスを主人公にした短編集もあれば読んでみたい。

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