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ミステリの祭典

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二度殺せるなら

作家 リンダ・ハワード
出版日1999年02月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 人並由真
(2026/04/20 12:10登録)
(ネタバレなし)
 その年の8月。ニューオーリンズの路地で、かつてベトナムで一流スナイパーだった50歳代の男性デクスター・ウィットロウが殺害される。デクスターに13年前に母もろとも半ば捨てられたような娘カレン・ウィットロウは現在オハイオ州で29歳の看護婦となり、つい3週間前に最愛の唯一の家族だった母ジャネットを失ったばかりだった。生き別れの父が殺害された知らせをニューオーリンズの30代の刑事マーク・チャスティンから受けたカレンは現地に向かうが、そこで成り行きからマークと惹かれ合うようになる。だがそんなカレンの周辺に、亡き父の生前の秘密にからんで怪しい事件が続発し始めた。

 1998年のアメリカ作品。だいぶ以前から気になり、本も何冊か古書で購入していたリンダ・ハワードだが、実作は本作が初読みのハズである。
 父が娘に遺した? らしいマクガフィン(終盤までその実態は未詳)をめぐってある謀略が進行。一方でその状況が主人公のカレンとマーク以外の別の主要人物にも影響を与えていく。
 カメラの切り替わりはやや多いが、文章が平明で読みやすい上に登場人物の交通整理はしっかりされている(かな……)なので、さしたる混乱はない。
 おおざっぱにまとめるなら女性主人公カレンと彼女と恋仲になる青年刑事マークとの濃厚なセックス描写も含めたロマンス・サスペンスで、良い意味でまあ、これはこれで……という一冊。
 大半の人には半ばミエミエ中尾ミエではあろうが、いったい、その父デクスターが秘匿し、悪人連中が追う秘密とは何なのか? という謎のフックと真相が判明した際のサプライズもある。評点は実質5.8くらいだけれど、まあいろんな思いを込めてこの数字。

 なおサイドストーリー的に、あれ、このキャラ、こんなにも設定を作っておいてこれだけ? という印象の某・登場人物が出て来るが、本作の物語世界はその当該キャラを男性主人公にして、別作品『青い瞳の狼』に続くらしい。そっちもいつか縁があったら、読んでみよう。

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