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ミステリの祭典

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鏡の中のブラッディ・マリー

作家 ジャン・ヴォートラン
出版日1995年12月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点
(2026/03/26 21:36登録)
フランスのミステリ批評家賞を、フィクション賞と共に受賞した作品だそうですが、一般的な意味でのミステリとは言えないような作品です。殺人を始めとした犯罪は出てきますし、主要登場人物の一人は刑事ですし、最終的には一応中心的事件は解決しますし、そういう意味ではミステリではあります。ところが登場人物たちが、普通のミステリのようなリアリティ、つまりたとえSF的な設定であっても常識的な人間の考え方を持った人たちではないのです。ネジのはずれたようなやつらばっかり、というか爆殺犯人、刑事、その妻(ブラッディ・マリーとはこの妻の別人格です)等々、主要登場人物がカリカチュアライズされていて、あり得ない現象が起こるわけではありませんが、全体的にシュールレアリスムな感じがするのです。
そんな変な登場人物たちの視点を次々に切り替えていく群像劇は、ミステリの枠を超えて楽しめました。

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