| ダブル・ショック 保険会社調査課長マドックス |
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| 作家 | ハドリー・チェイス |
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| 出版日 | 不明 |
| 平均点 | 5.00点 |
| 書評数 | 1人 |
| No.1 | 5点 | 斎藤警部 | |
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(2026/03/15 20:45登録) 安いスリルが最高さ ・・・ な~んて上手いこと騙してくれたぜ。 ポリス泣かせのケチな男が生ぬるい完全犯罪を企て、気が付きゃアンビヴァレントな綱渡りに胸焦がす。 1950年代末の米国カリフォルニア。 金持ちの家に最新TVセットを売りに来た男は、車椅子暮らしの初老男性と、その魅力的な若妻とに出遭う。 疑惑が残る事故で不具となり、ウィスキー中毒の夫は、陰険に妻を虐待している。 見かねた営業マン兼エンジニアの男は、そのスキルを活かして初老の夫を殺害しようと決意する。 熱心なボクシングファンの夫は男の口車に食いついて来た。 近所のLPレコードマニアをダシに、アリバイもバッチリだ。 肉欲より恋愛。 お色気ではない恋愛シーン。 この緩さが吉と出たか凶と出たか。 おっと、このワイフも相当やばい奴らしい ・・ 絶妙なタイミングで受け取った、或る “郵便物” の機微。 明白な “違和感” を無視したい勢と、きっちり掘り返したい勢。 思慮の浅い “偽証言” が無責任に創り出す、不可解と混乱。 グラグラのフォローアップも最低の愚かさをまき散らす! そこへ、皮肉な “状況証拠” の突風が体当たりを喰らわす!! 警察と保険会社とが睨み合い、その隙間に真犯人が潜り込む、期待と魅力に溢れた、クライマックス・シーン、のような ・・ 本当の山場はその後に来た。 いちおうの反転はあった。 ヒロインや敵役?はともかく主役の魅力が極薄なのは痛い。 これがミステリの軟さとズルズルの角度で傷つけ合い、さほど芳しくない結果となった。 とは言え、つまらないわけではない。 軽い気持ちでの読み捨てに良い。 |
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