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ミステリの祭典

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降り止まぬ雨の殺人

作家 床品美帆
出版日2025年11月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 kanamori
(2026/05/06 09:34登録)
京都の中京区にある「六角法衣店」の若い店主・六角聡明は、失せもの探しの他、どんな相談にも乗ってくれる辻占い師で名探偵。知り合いの駆け出しカメラマン・安見直行をワトソン役にして過去に幾つか謎解きを行ってきた。
雨の降るある日、森沢レミと名乗る若い女性が店を訪れる。彼女の依頼は、七年前に自動車の転落事故で死んだ妹・聖奈の遺品である青い日傘の「本当の持ち主」を探すことだった。ところが、調査を始めた二人が関係者と思われる人物に接触を試みたところ相手が不審死を遂げ、続いて密室状況下で起きた殺人事件に巻き込まれる。

京都辻占い探偵六角シリーズの第2弾。
デビュー作の前作は同じ主人公ながら連作短編集だったようですが(そちらは未読)、今作は長編です。
辻占い師という探偵役の設定から、てっきり安楽椅子ものの、日常の謎系のもっとライトな作風のものを考えていましたが、犯行動機や事件の裏の構図などは結構ヘビィで、また探偵たちも行動派で、北は福井県の港町から、西は神戸の三宮まで、手掛かりを求め動き回ります。ただ、読み進めるにつれ、気になる点が多々出てきます。まずは現場や先々で目撃される”白いワンピースの女”の正体、これはどう見てもダメでしょう。密室状況下の殺人の大技トリックも物語の流れから浮いている感じがします。作風は、どちらかというと連作短編集のほうがむいているのかな。

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