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ミステリの祭典

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ハムレットの殺人一首
多岐一太郎シリーズ

作家 岩崎正吾
出版日1989年11月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 nukkam
(2026/02/28 19:37登録)
(ネタバレなしです) 1989年発表の本書はミステリー作品としては「風よ、緑よ、故郷よ」三部作の「恋の森殺人事件」(1989年)と「夜叉神山狐伝説」(1990年)の間に発表された本格派推理小説です。ハムレットと百人一首という異質の組み合わせの文芸ミステリでもあり、作者は「田園派ミステリ」の四冊目の長編ですとコメントしています。土地買収に揺れる山村を舞台にして名門一族の屋敷に百人一首が書かれた札が警告状のように次々と出現します。派手な仕掛けの殺人事件が地味な演出なのは少し惜しまれます。男女のイチャイチャ描写よりもそっちに注力してほしかったです(笑)。丁寧な捜査と推理の末に復讐犯の存在が浮かび上がるプロットは読者が自力で推理する楽しみがあまりなく、最後は推理で真相説明されるとはいえ多くの読者にとって予想の範囲内ではないでしょうか。「恋の森殺人事件」が意外性を追求し過ぎて怪作になってしまった反省かもしれませんけど(笑)。

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