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ミステリの祭典

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小説王

作家 早見和真
出版日2016年05月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2026/02/22 22:34登録)
大手出版社の文芸編集者・俊太郎と、華々しいデビューを飾ったものの鳴かず飛ばずの作家・豊隆は幼馴染みだった。いつか仕事を。そう約束したが、編集長の交代などで、企画すら具体的にならないまま時間だけが過ぎていく。やがて、俊太郎の所属する文芸誌は存続を危ぶまれ、豊隆は生活すら危うい状況に追い込まれる。そんな中、俊太郎は起死回生の一手を思いつく。三流編集者と売れない作家が、出版界にしかけた壮大なケンカの行方は!?
Amazon内容紹介より。

作家と編集者のそれぞれの立場から描かれた、出版業界の光と闇。更に大袈裟に言えばその裏舞台や内幕を暴くと云った内容の文芸作品であり、エンターテインメント小説であります。主役の二人は勿論、その他の登場人物がその人なりの役割をキッチリ果たしているところにこの作品の面白さがあります。又人間ドラマとしても相当出来の良い方だと思います。とにかく人間がよく描けていますね。

さして派手なな展開がある訳ではありませんが、作者の持つ文章力で自然に物語に惹き込まれました。人生色々あるものだなとつくづく感じさせます。いや、実際この人を見直しました。『イノセント・デイズ』では散々こき下ろしした私ですが、本作ではこんなのも書けるんだという感慨を抱きました。他の作品も読んでみようかと思わせるのに十分な力作でした。

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