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ミステリの祭典

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分水
隠蔽捜査11

作家 今野敏
出版日2026年01月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 HORNET
(2026/02/08 18:24登録)
 鎌倉署管内、鶴岡八幡宮近くで起きた不審火。燃えたのは女性スキャンダルで週刊誌に追われている大物政治家一族・安達家だった。大物政治家へ過度な忖度をする鎌倉署や警察庁の態度に苛立ちながらも、原理原則に基づいて捜査の指揮を執る刑事部長・竜崎伸也。捜査を進める中で放火容疑者として浮上したのは、「社会派ユーチューバー」を名乗る男だった。だが、その身柄を確保しようとした矢先、当のユーチューバーが死体で発見される――。



 ユーチューバー、炎上、SNSを端緒とした捜査、など、イマドキの要素が盛り込まれた内容となっているが、いたってシンプルな犯罪捜査の物語。主眼は、政治家への忖度、それをもってして出世街道を駆け上がろうとするキャリアの姿、片やそうしたことに関心のない竜崎、という中央警察の内実を描くことに感じられる。私を含め本シリーズの愛読者は、そうした中での主人公・竜崎の生き様に魅力を感じているところが大きいと思うので、今回も満足である。
 ミステリ、謎、という側面からは薄味ではある。

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