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ミステリの祭典

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火星の女王

作家 小川哲
出版日2025年10月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 虫暮部
(2026/02/20 15:58登録)
 火星‐地球間の政治的不均衡を背景にしたアレコレ。事態の大きな動きと個人の事情が普通に並んでいるところが良い。話が逸れているようでいつの間にか繫がっているこの作者独特の文脈作りも大きな推進力。タイトルからの連想ではないがハインライン『月は無慈悲な夜の女王』のアップデート版?
 一方で、誘拐のくだりとか、試料盗難事件の周辺とか、なかなかミステリしている。ロジックの種類がSF的な飛躍ではなく、舞台を未来にした “だけ” のミステリと言った感じで(所謂 “特殊設定” ですらない)、伏線もちゃんと示されている。
 但しそのせいで(?)、既成のスタイルに収束してしまい、オンリー・ワン感はやや弱い。

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