| La main froide |
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| 作家 | フォルチュネ・デュ・ボアゴベ |
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| 出版日 | 2017年08月 |
| 平均点 | 5.00点 |
| 書評数 | 1人 |
| No.1 | 5点 | 空 | |
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(2026/02/04 17:32登録) 1880年、作者後期の作品で、タイトルの意味は「冷たい手」。 河出書房新社の乱歩翻案版『死美人』の巻末解説の中で、小森健太朗が本作と『切られた手』とを「同じ作品の別々の英訳」と断言していますが(p.420)、実際には別の作品です。 金庫に仕掛けられた罠に残されていた切られた女盗賊の手首という残酷シーンで幕を開ける『切られた手』に対し、本作は、意外な展開はあるものの、主人公の学生ポールが、公園の野外ライブで一目惚れした貴婦人の正体は? というところから始まる地味な話です。ポールはたまたま貴婦人の夫と勘違いされたことから様々な事件に巻き込まれますが、最後はいかにも古典的なハッピーエンドになります。ボアゴベのミステリ系作品中でも、起こる事件そのものが地味なのです。 意外な展開とは言えど、なるほどそう来るかという程度で驚きはなく、決して悪くないのですが、これまで読んできたボアゴベの作品中では平凡な出来でした。 |
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