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ミステリの祭典

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今日未明

作家 辻堂ゆめ
出版日2025年08月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 人並由真
(2026/01/30 01:34登録)
(ネタバレなし)
 一定の地域内で生じた、別々の5つの<人が死んだ逸話>。
 それらの出来事をニュース報道(たぶんネットの)が最初にダイジェストで概要を伝える……という形で各編が開幕。
 あとはそれぞれのエピソードごとに、その局面に至るまでの経緯を深掘りしていくストーリー……という形式のミステリばかりを集めた、登場人物などはまったく異なるものの、広義の連作といえる中短編集。

 Amazonのレビューで総じてべらぼうに評判がいいので、仕込みかサクラじゃなければ、それなり以上には楽しめるだろう? という期待を込めて、読み始めた。

 うーん。アベレージでいうと100点満点で、60~70点くらいの諸作の出来が大半。
 で、基本はイヤミスだが、やはり中にはちょっと毛色の違う読後感のものもあり。ソレがどれか、あるいは後味がどうとか言ってしまうと、ある種のネタバレになるので、控える。
 
 中堅作家の手堅い短編集、という感じだが、一本だけ、個人的にこれはミステリ的にもなかなか……というのがあった。これも何で良かったかが言いにくい作品なので、口をつぐむ。ただ、私的には見事にうっちゃられた、とだけ言っておく。

 ヒューマンドラマ的ミステリから青春ミステリとか、職人的に幅広い作風の著作を書き連ねている印象の作者で、こういうものも書けます、と地味に才気を示した感の一冊。
 Amazonでの絶賛はちょっと過剰じゃないかい、とは思うけれど、一冊まとめて佳作~秀作の中か下。

【2026年1月30日追記】
 イヤスミ基調の作品集だから仕方がないかもしれんけど、5本の中に一本(?)だけ、ある種の、あるいはある状況の読者には、これは絶対に読ませたくない! とj本気で思った話がある。どれかかはここでは言えない(言わない)が、当該の方はサブタイトルと最初の1ページ目のイントロ部分で警戒して、そこで読むのをやめるのを老婆心ながら推奨したい。

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