home

ミステリの祭典

login
放課後にはうってつけの殺人

作家 佐藤友哉
出版日2025年11月
平均点8.00点
書評数1人

No.1 8点 メルカトル
(2026/01/23 22:34登録)
1988年北海道千歳市。クリスマスイブの夜、13歳の浅葉悟は、父の机から「血のついたコート」を発見する。テレビは白いワゴン車が絡む女児殺害事件を報じ、警察は町を巡回していた。父の乗る車もまた白いワゴン車だったのだ。平穏な日常を守るために、悟は少し離れた林に行き、「血のついたコート」を焼くのだが、その一部始終をクラスメイトの見船美和に見られてしまう。見船は悟に「私といっしょに、犯人をさがしませんか?」と意外な提案を持ちかけるのだった。
Amazon内容紹介より。

私は本作が大好きです。本来なら人に薦められる様な作品ではないでしょうが、個人的に非常に気に入っています。青春ミステリと言うより思春期ミステリと言うべきかなと感じます。所謂中二病的な要素をたっぷりと含んだ、異形の小説であり、主人公の浅葉悟に対するアンチテーゼ的存在として探偵が立ちはだかる歪さが特徴であります。

中盤までは不穏な空気と平和な雰囲気が混在した、仄かにメフィスト臭が匂う青春小説ですが、第四章で様相が一変します。一体何が起こっているのか、小説として破綻しているのではないかとさえ思いました。勿論それも作者の計算通り。
尚Amazonのレビューには若干ネタバレが含まれている部分がありますので、読まれる方は注意していただきたいと思います。一部には気持ち悪いとの感想もあるようですが、それを承知の上で私はこの作品を愛して止みません。コスパも悪いし図書館ででも借りて読むのも良いかなと思いますよ。ただし、これを許容できるかどうかの責任は持てませんので悪しからず。

1レコード表示中です 書評