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ミステリの祭典

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シュレディンガーの殺人者

作家 市川哲也
出版日2025年12月
平均点9.00点
書評数1人

No.1 9点 虫暮部
(2026/03/19 15:20登録)
 成程そんな手で来るか、一回毎に事件の解像度が上がってこちらの理解も深まるので妙な効果があるぞ、と感心している隙を突いて反転に次ぐ反転、しかもこれだけやっておいて毎度毎度前回を凌ぎ、もういいよと思う余地が無かったのが何より凄い。
 部分的に似た旧作は幾つか思い付かぬことも無いが、仮に作者がそこから拝借したのだとしても、これだけ上手く組み合わせて新たな効果を生み出していれば立派なオリジナル設計に認定して良いだろう。大ネタは好きじゃないタイプのトリックなのにスンナリ吞み込めた自分にもビックリ。

 だが一点、大きな問題に気付いてしまった:
 西連寺は、何故自分が “覆面探偵” だと名乗ったのか? 相手はアレなのに。なにがしかの解釈は可能だが弱い。するとつまりは “覆面探偵なる存在を読者にプレゼンする為” というメタな理由にしか見えないのである。

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