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ミステリの祭典

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未館成の殺人

作家 信国遥
出版日2026年02月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 6点 虫暮部
(2026/06/01 11:13登録)
 あーネタバレしちゃうな。
 どうして未翻訳のロシアミステリの内容なんて知ってたの?
という疑問は、そのまま謎の密告者にも当て嵌まる。そこがキチンと説明されて美しいと感じた。

 某が皆殺しを企んで、一人を犯人の身代わりにしようとした。この場合、身代わりは生きていても死んでいてもまぁ構わないよね。死亡推定日時が前後すると困るけど、事件発覚までに時間がかかるから、そこまで緻密な検死は出来ないだろう。最終的に某がどう判断するかは読めない。
 もう一人は、身代わりが生かされているとの予測に基づいて、素早く居場所を推定し、そこから救出する為に行動を起こした。推理力は凄いが、それはかなりの希望的観測に則ったもので、結局とっくに身代わりは死んでいた、と言う結末もあり得た。
 と思うんだけど、そのへんの説明がやや強引。ロジックで説明し切れないところまで断定的に語っている。寧ろ、死んでいる可能性も承知の上であれだけやった、と明確にした方がインパクトあるのでは。

 「死体を食べよう」とは誰も言わなかったね。

No.1 7点 メルカトル
(2026/04/28 22:19登録)
X大学ミス研の夏合宿の舞台は、建築家・黒澤泰洋が忽然と姿を消した無人島。島には建設を中断された、奇妙な館の基礎部分だけが残されていた。
ミステリさながらのこの状況を記事にするため、島に降り立ったミス研メンバー。しかし到着早々、本土との唯一の連絡手段だった船が炎上し、完全に孤立してしまう。飢えと渇きで衰弱していくなか、なんとか生き延びようと策を講じるメンバーだったが、ひとり、またひとりと不可解な死体となって発見されるーー。
Amazon内容紹介より。

前半は連絡不能な孤島に取り残されたX大学推理小説研究会のメンバーが、何とか生き残るために水を確保しようと火を熾すことに腐心するシーンが長すぎて、ちょっと飽きるし疲れました。やっと殺人事件が起こったと思ったら、これがまた地味で何だかなあって感じです。つまり本作は問題編はちょっと詰まらないけれど、解決編でグッと盛り返すタイプの典型的な例だと思います。

ただ動機をどう考えるかでこの作品の評価が割れる可能性は大いにあります。実は私も最後の畳み掛ける展開には心奪われましたが、ホワイに対しては完全に納得する事は出来ませんでした。従って採点はちょっと甘目にしてあります。文章に関しては可もなく不可もなく、読み進められます。過去の事件や怪しげな建築家など、見所は幾つかありますがどれも既視感がかなりありますね。

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