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ミステリの祭典

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虚構の空路

作家 森村誠一
出版日1973年01月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点
(2010/02/12 21:30登録)
冒頭に示される轢き逃げ事件と二つの殺人。この二つ目の殺人で浮かんできた容疑者には、犯行当時パリへ向かう飛行機の中にいたアリバイがあったというのが、スケールの大きさを感じさせます。
原理的には列車ものでもよく使われるアリバイ・トリックを基本としていますが、国際便であるがゆえのパスポートや搭乗手続の問題がからんできて、列車を乗り換えたりするように簡単にいかないところが巧妙に考えられています。
その偽アリバイも図解入りでていねいに解明された後になって、二つの殺人に轢き逃げ事件がやっとからんできます。それで事件は決着を見るのですが、この展開と偶然の扱いは嫌う人もいるでしょうね。

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