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ミステリの祭典

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若旦那は名探偵 七不思議なのに八つある

作家 田中啓文
出版日2024年06月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 kanamori
(2026/02/18 09:22登録)
大阪の大店の道楽息子・伊太郎は、放蕩が過ぎて勘当されかかる。やむなく江戸に上がって、岡っ引きの伴次の家に転がり込んだ。暇つぶしに伴次の御用に付いてまわり、意外なことに、名探偵ぶりを発揮することに。
時代小説(捕物帖)では、ありそうでなかった倒徐形式の謎解きもの?で、刑事コロンボのフォーマットをわりと忠実に守っているのは好感が持てます。
第1話の、歌舞伎役者の座長殺しでは、犯人の犯行に至る経緯や、犯行シーンを結構丹念に書き込んでいます。伊太郎の洞察力や、犯人との心理戦も面白いです。それは第2話も同じです。
最終話の表題作になると少し趣向を変えて、遊び人らしい粋な解法が印象的です。
伴次の嫁と居候の伊太郎とのやり取りなど、作者のユーモアのセンスには好みの別れる所がありそうですが、そこそこ楽しめた作品でした。

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