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ミステリの祭典

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心地よい眺め

作家 ルース・レンデル
出版日2003年08月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 HORNET
(2025/12/27 00:47登録)
 親から全く愛情を受けず、しかしそのことを苦にもせず生きてきた、工芸大学の学生・テディ。幼い時に母を殺され、一時失語症になりながらも、父との暮らしでそれを克服した女性・フランシーン。富豪と結婚したものの、もはや夫との間に愛情はなく、若い男をあさって欲望を満たしている五十路の女、ハリエット。三者それぞれの毎日から物語は始まり、やがて交差していく。
 社会の中で、一見、皆と変わらず普通に過ごしているように見える人の、内面にある欲や昏さ。レンデルらしい作風の一作である。
 最後は最後で、事態をそのまま放り出したような終わり方。だが、それがかえって面白い。ある意味ハッピーエンド(?)のようですらある。
 前半がやや長すぎるのが難だが、じわじわと狂気の展開になっていくさまを楽しむことができた。

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