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ミステリの祭典

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ジャンヌ

作家 河合莞爾
出版日2019年02月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2025/12/26 22:19登録)
警視庁第一機動捜査隊の相崎按人は、ありえない殺人現場に遭遇した。ジャンヌという女性型ロボットが主人を殺害、死体を洗浄していたのだ。尋問では犯行を認めたが、動機は守秘義務を盾に黙秘。そして人間に危害を加えてはならない「ロボット三原則」には抵触しないと主張する。製造元への移送を命じられた相崎だったが、武装集団に襲撃され……。衝撃の近未来SF×ミステリ。
Amazon内容紹介より。

物語は終始一貫してジャンヌが自律行動ロボットの三原則に背いてどう殺人を犯したのか、そして何故彼女は雇い主の主人を殺したのか、の二つの謎が根底にありきで進みます。ホワイの方は誰もが想像する通りだと思います。これは普段ミステリを読まない人でも簡単に解ります。そしてもう一つ三原則の問題は、理屈っぽくて煙に巻かれた様な感覚が過ぎりました。作者としては議論を尽くしたつもりだったとは思いますけどね。

それでも尚面白かったのは間違いありません。SFとミステリの融合が上手く嵌った良い例だと思います。ロボット三原則はアシモフの提唱からほとんどそのまま引用されています。その意味ではロボットが開発され始めた当時から、人間の為に利用されるように使われてきた訳です。本作はロボットはどこまで人間に近づけるのか、感情は持っているのか、人間に反逆し得るのかなどの問題を含有しています。しかし、この様に人の代わりに家事全般をまかせ、親代わりに子供の面倒を見る時代はまだまだ先になりそうですね。

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