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ミステリの祭典

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皇后の碧

作家 阿部智里
出版日2025年05月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 虫暮部
(2025/11/28 13:26登録)
 人間に似たものが住む異界の、支配階級に於ける勢力争い――ってことで、まず思ったのは “基本的に八咫烏シリーズと同じ路線じゃないか”。
 英語ベースのような固有名詞、妖精やドラゴンの存在などで差別化を図っているが、ぶっちゃけ文体が同じなので、八咫烏のイメージに引っ張られた和洋折衷の風景が思い浮かんでしまった(それはそれで面白い)。Naomi は英語にもある名前、と言うことを意識したネーミングだと思う。
 前半で示された謎。ミステリ的な反転では、ファンタジーの強みを生かしている(アンフェア?)。その後の王達の対決は阿部智里の作風そのもので感動。温室のエピソードも良かった。特設サイトには書籍に載っていないイラストも有。

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