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ミステリの祭典

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呪いを解く者

作家 フランシス・ハーディング
出版日2023年11月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 まだ中学生(仮)
(2025/10/22 20:41登録)
沼の森が広がるラディス国では、強い憎しみに囚われた者が他者を異形のものに変える「呪い」が横行していた。
主人公は呪いの糸をほどく能力を持つ少年ケレン。かつて呪いをほどいてやった少女ネトルとの、恋愛を超えた相棒感に惹かれる。行く先々で悩める人たちの依頼を解決するミステリ的な読み味も小気味いいが、やはり最大の魅力は、まるでそれそのものが一つの生命体であるかのような沼地の存在感という幻想味。呪い、そして赦しと救いというテーマとの相性もよく、ずしりと重い読後感。

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