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ミステリの祭典

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しずるさんと底無し密室たち
しずるさん&よーちゃん

作家 上遠野浩平
出版日2004年12月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 メルカトル
(2025/10/03 22:16登録)
人が世界に謎を求めるとき、そこには必ず“ごまかし”があるわ――
「ねえしずるさん、密室ってなんなのかしら?」「そうね、よーちゃん、それはきっと、どんなものでもごまかせると思い込んだ人間の、つまらない錯覚なんでしょうね――」
今回、“深窓の美少女”しずるさんと好奇心旺盛な“わけありお嬢様”よーちゃんが挑むのは、複雑怪奇な密室事件。吸血植物、家族にまつわるゲームの呪い、ドッペルゲンガー、凍結した鳥人……これは、深淵から覗くふたつ目の事件簿。新装版にして完全版、星海社文庫版しずるさんシリーズ第2弾!
Amazon内容紹介より。

マジすか?!Amazonのレビュアーの評価の高さは。私の感覚が世間とズレているのでしょうか、誰か教えて~。
しずるさん&よーちゃんシリーズ第二弾。連作短編集で、第一話こそまあそれなりに納得出来ましたが、それ以外は正に竜頭蛇尾のオンパレード。凄く魅力的な謎に対して余りにもショボい真相はどうなんですか。最早ミステリと言うよりミステリの様な何かと言うべきものだと思います。

最後の話などは説明不足も良い所で、自分で伏線を辿って真相を想像するしかありませんでした。これは不親切ですね。全般的に内容が薄すぎて小説を読んだ気がしません。
大仰なタイトルに比して中身はガチガチの密室とは大違いです。状況的に密室と言える物ばかりで、かろうじて二話目が密室と呼んでも差し支えないくらいです。そしてこれが私が最も面白かった話でしたが、ゲームのくだりは要らなかったですね。
それとしずるさんとよーちゃんの関係性がほとんど描かれていないので、背景に何があるのか分からないのも不満でした。ミステリとしても小説としても物凄く薄っぺらい一冊だと思います。

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