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ミステリの祭典

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絡繰り心中

作家 永井紗耶子
出版日2014年03月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 ALFA
(2025/09/16 08:56登録)
「女は一人で死んでいた。」ミステリーのツカミとしては申し分ない。
切られて死んでいたのは吉原の花魁。辻切りかそれとも心中の片割れか。
謎を追うのは、身分を隠し笛方として町場に暮らす若き日の遠山金四郎。
なかなか魅力的な設定である。

残念なことに、謎解きと遠山家の話とが平行して構成がバラけてしまった。
肝心の犯人像もニヒルであってほしいのに妙に俗っぽくて今ひとつ。
人物造形が一番たしかなのは謎の口利き屋「獏」。
設定の妙に構成が追いつかないもどかしさがある。

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