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ミステリの祭典

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声が聞こえたで始まる七つのミステリー

作家 小森香折
出版日2002年04月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2025/09/03 22:43登録)
7つのミステリーの冒頭の一行が全て、「声が聞こえた」で始まる。場面・発想・登場人物など、見事に味わいの違う作品を揃え、短編の面白さを十二分に味わえる一冊。
Amazon内容紹介より。

小学校3、4年生位向きの児童文学の短編集。タイトルでは「ミステリー」と謳っていますが、中身はホラー、ファンタジー、不条理劇など様々で、私が期待したものとは全く違っていました。いつ買ったのかも判らない自宅の本の山から引っ張り出してきたのに、まさかこんな小説だったのかとがっかりでした。中にはとても分かりやすい叙述トリックが混じっていましたが、果たして小学生でも騙せたかどうか怪しいくらいのレベルの低さには驚きましたよ。

いくら子供向けでももう少しエッジを効かせた物語を書けないものかと、憤懣やる方の無い私なのでした。それでも一応作者なりの奇想を発揮したつもりなのでしょう。確かにその片鱗は見えましたが、私には物足りませんでした。日々刺激的なミステリ等々を読んでいるせいか、少々の事では驚かない身体になってしまった自分が恨めしくもあります。幼少時の純真さとは程遠い存在になり果てました。

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