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ミステリの祭典

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熾火
私立探偵・畝原浩一(うねはら こういち)

作家 東直己
出版日2004年06月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2025/08/22 22:42登録)
虐待された少女に突然太股にしがみ付かれた私立探偵畝原。そこから物語は転がり始めますが、余計な描写が多くてやや冗長に感じます。少女は保護されますが喋る事が出来ないし、覚醒している時は暴れる為病院のベッドで眠らされます。私としてはこの少女が気になるところですが、そちらにはあまり触れられません。そうこうしているうちに畝原と親しい女性の姉川が拉致され、ヤマダと名乗る男から連絡が入り畝原にある取引を持ち掛けられます。

Amazonのレビューを見てもグロいとの評判があります。確かにその傾向はあると思います。まあこれは好みの別れるところで、それが一つの持ち味にもなっていると考えれば是とするべきと私は考えます。
終盤は結構盛り上がりますが、それまではあまり読みどころがありません。ファンにとっては面白いであろうと思いますが、一般受けはしないんじゃないかなと感じました。勿論ハードボイルドらしさはありますし、畝原の苦悩は伝わってきます。だから余計に横道にそれてそんな事やってる場合じゃないだろうとか思ってしまいます。

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