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ミステリの祭典

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転落

作家 アルベール・カミュ
出版日1968年04月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 YMY
(2025/07/12 21:27登録)
アムステルダムのバーで初対面の男性に話しかけてくるフランス人の男性は、パリで弁護士をしていたという自らの生活を語っていく。殺人や性といった三面記事のような要素をふんだんに盛り込みつつ、気が付けばその男性が転落していく様を見たいと思うように読者に仕向けてくる。
露悪的な一人語りでラストまで突き進む。冗舌な語り口に搦めとられた先には、人の生を見つめざるを得ない冷ややかな瞬間が待っている。

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