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ミステリの祭典

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心臓

作家 小塚原旬
出版日2025年05月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 虫暮部
(2025/06/28 21:16登録)
 群像劇として、登場人物達の気持の流れには引き込まれた。まるで “警察小説は肌に合わないが、SFが混ざると格段に読み易く感じる” 私の嗜好に寄り添ってくれているようだ。

 但し未来社会設定は良し悪しで、未来のテクノロジーを謎解きの興趣と如何に両立させるかと言う点では苦闘気味。進歩の上限を読者に示せないから、どうしてもアンフェアっぽくなる。串刺しとか心臓がどうとか、事件の様相だけ見ると島田荘司ばりで魅力的なんだけどね……。
 脱獄のエピソード。脱走の経路や手段が具体的にイメージしづらく、それ故に難易度も量りづらいのが難点。

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