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ミステリの祭典

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逃亡犯とゆびきり

作家 櫛木理宇
出版日2024年12月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 HORNET
(2025/07/06 17:29登録)
フリーライターの世良未散は、エロやお笑い記事で糊口をしのぎながらも、いずれは硬質な社会派ルポを書くことをめざしていた。そんな未散のもとに「女子中学生墜落死事件」の執筆依頼が。「あたしは117人に殺された」という遺書を残して転落死した15歳の少女。深まる謎に翻弄されていた未散に、高校時代の親友から連絡が入る。それは、4人の男女を殺害した容疑で指名手配中の古沢福子からのものだった……。
 事件の真相を追うルポライターに、指名手配で逃走中の親友から連絡が入り、そのアドバイスが真相解明を導く、という連作短編集。一話一話の謎解きもしっかりと面白く、そのうえで「指名手配犯と連絡を取っている」という、ルポライターとして垂涎のネタを抱えていることに心が揺れる主人公の物語も面白かった。

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