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ミステリの祭典

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だから捨ててと言ったのに
講談社 編

作家 アンソロジー(出版社編)
出版日2025年01月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 虫暮部
(2025/09/26 11:18登録)
 この一行目は曲解しようがないなぁ。“捨てる” は捨てるの意味だし “言う” は言うの意味だ。だから “何を?” で捻るしかない。
 この企画、執筆時期と公開順の関係ってどうなっているのだろうか。先出しの方が制約は少ないが、ネタが適度に潰されていて選択肢が多過ぎない後出しの方が却って有利かも。

 「お守り代わり」「パルス、またたき、脳挫傷」「重政の電池」「だから棄てゝと云つたのに」「探偵ですから」あたりが良かった。

No.1 5点 メルカトル
(2025/06/07 22:26登録)
こんなことになるなんて!
1行目は全員一緒、25編の「大騒ぎ」。

早起きした朝、昼の休憩、眠れない夜ーー。
ここではないどこか、今ではないいつかへ、あなたを連れ出す7分半の物語。
Amazon内容紹介より。

最初の一行は飽くまで書き出しであり、それをテーマにした作品は多くなく、ストーリーがどう転ぶかは書き手次第です。強く印象に残るものはあまりありません。最後の作者のプロフィールを読むとほとんどがメフィスト賞受賞作家でした。そんな事は考えるまでもない事ですが、だからイマイチ面白くなかったのかと納得しました。別に皮肉で言っている訳ではありません、まあ偶々だと思いますけどね。しかし他の黒猫?シリーズのアンソロジーと比較すると多少レベルが低いと言わざるを得ません。

まずまずだったのは麻耶雄嵩の『探偵ですから』、荒木あかねの『重政の電池』、にゃるらの『ネオ写経』の三作。いずれもメフィスト賞作家じゃないじゃん。メフィスト賞に肯定的な私ですが、何だか鼻白む思いです。もう少し本気を出して頂きたいですね。

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