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ミステリの祭典

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ブラック・ローズ

作家 新堂冬樹
出版日2009年12月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 ぷちレコード
(2025/05/28 21:56登録)
欺き、出し抜き、裏切り、寝返り、でっち上げなど、あらゆる手段を使った復讐劇。
舞台はテレビ業界。葉山孝史を死に追いやった仁科真一は、十年連続でドラマ視聴率トップを守り、ドラマ界の帝王と称されている。亡き父・孝史の無念を晴らそうとする女性プロデューサー梨田唯が仁科を追い詰めていく。
その過程で、テレビの内幕を目の当たりにすることになる。ストーリー性のある面白いドラマを書ける脚本家がいなくなり、ドラマ原作を映像化したものばかりになっている。大手芸能プロダクションの人気タレントを順番に主役にするキャスティングの生で、物語無視のドラマが氾濫している。「いまは嘘でも、最後に本当にすればいい」という唯の考え方、口八丁手八丁ぶりには、妙に感心させられてしまう。

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