地下鉄サム(平凡社) 地下鉄サム 『平凡社 世界探偵小説全集7』収録 |
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作家 | ジョンストン・マッカレー |
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出版日 | 不明 |
平均点 | 7.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 7点 | 弾十六 | |
(2025/05/17 18:10登録) 地下鉄サムを追っかけて、いろいろ判明したつもりになっていたが、Aga-Searchさんの「地下鉄サム」のページを見ていたら、『平凡社 世界探偵小説全集7』(1929年、横溝正史 訳)に創元推理文庫にもグーテンベルク21にも未収録の短篇があることに気付いた! お馴染み国会図書館デジタルコレクションで読めるので、早速調査しましたよ。 収録全15作中、6作がダブり。9作が新たに読めることが判明した(この数はAga-Searchさんの推定どおり)。従来、私が推定した原題が誤っていると思われるものも数篇あった(こっそり修正済み)。これで現在、日本で気楽に読めるのは41+1+9の邦訳51篇、英文28篇、合わせて全79篇である。(2025-05-18修正: Internet Archiveに初出雑誌DSMが大量に登録されていた。英文の数字を修正) ---------- 以下、平凡社版の収録作品。年代順に読んだ方が良い作品もある、と思う。 原題を同定しようと頑張ったけど、原文が入手できず、推定がほとんど。記号なしは確定、☆は「たぶん」、?は「決めてに欠けるがそれっぽい」DSM= Detective Story Magazine、#️⃣表示はシリーズ通算番号、MegaPakは電子本"Thubway Tham MegaPack"収録、WikiTextはWiki sourceに英文あり(リンクはJohnston McCulleyから) ◉はグーテンベルクor創元文庫とのダブり作品 横溝正史の翻訳も坂本義雄、乾信一郎と同様、ちゃきちゃきの江戸弁である。ダブりの数篇の翻訳は微妙に違っていて、読み比べるのも面白い。 (1)「サムと田舎者」 ?"Thubway Tham and the Rube" (初出DSM 1927-11-12) #️⃣86 ニューヨークは初めて、と言う田舎者と知り合ったサム。下心満々で地下鉄見物に案内してやるが… (2)「サムの不景気」 ☆"Thubway Tham’th Buthinethth Thlump" (初出DSM 1923-01-20) #️⃣57 ◉グーテンベルク続(10)「サムの不景気」と同じ作品。 (3)「サムの双生児」 ?"Thubway Tham’s Double" (初出DSM 1918-12-03) #️⃣8 ノエルが「縄張りを荒らすな!」と文句をつけてきた。何のことだかわからないサム。 (4)「サムの恐怖」 ☆"Thubway Tham’s Terror" (初出DSM 1928-05-05) #️⃣91 つい獲物を追いすぎて大学のある北ターミナルまで来たサム。知らない土地だが、放心家の教授が膨らんだ財布を持っているのに気づき… (5)「サムの愛國者」 ☆"Thubway Tham, Patriot" (初出DSM 1928-02-25) #️⃣88 明日はワシントンの誕生日。サムは新しい下宿人が建国の父を悪く言うのを聞く。 (6)「サムの正直」 "Thubway Tham’th Honethty" (初出DSM 1922-10-21) #️⃣ 54 MegaPak4 ◉創元文庫(6)「サムの紳士」と同じ作品。 (7)「サムのクロスワード」 ☆"Thubway Tham’s Crothword Puthle" (初出DSM 1925-08-29) #️⃣73 ◉グーテンベルク正(5)「サムのクロス・ワード」と同じ作品。 (8)「サムの御奉公」 ?"Thubway Tham’s Underground Loyalty" (初出DSM 1925-07-04) #️⃣72 サムは地下鉄で偶然、悪党二人が何か企んでるのを見つけたが、チクる訳にはいかない。 (9)「サムの手術」 "Thubway Tham’s Operation" (初出DSM 1921-03-12) #️⃣36 MegaPak6 ◉グーテンベルク続(4)「サムの手術」と同じ作品。 (10)「サムと悪童(チンピラ)」 ☆"Thubway Tham’s Pupil" (初出DSM 1926-10-09) #️⃣83 マディソン広場のいつものベンチに15歳くらいのガキがいて、何か絵を描いている。 (11)「サムとペテン師」 ?"Thubway Tham and the Con Man" (初出DSM 1926-02-13) #️⃣77 ノエルがシカゴから来たペテン師をサムに紹介する。スリを馬鹿され、サムの心に火がついた。 (12)「サムの合資会社」 ☆"Thubway Tham Meetth Elevated Elmer" (初出DSM 1925-06-13) #️⃣70 エルマーがサムに持ちかけた相談とは?なお翻訳で「昇降機(エレベーター)」となっているのはElevated Train(高架鉄道)の事ですね。 (13)「サムと魔法財布」 ?"Thubway Tham’s Puzzling Leather" (初出DSM 1927-11-26) #️⃣87 サムが「ご立派な男」からスった財布は不思議な細工だった。 (14)「サムの友情」 ☆"Thubway Tham’th Chrithmath Thpirit" (初出DSM 1922-12-23) #️⃣56 ◉グーテンベルク続(9)「サムの友情」と同じ作品。 (15)「サムの自動車」 "Thubway Tham’s Flivver" (初出DSM 1919-07-15) #️⃣20 WikiText ◉グーテンベルク続(7)「サムの自動車」と同じ作品。 |