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ミステリの祭典

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魔法使いが多すぎる 名探偵倶楽部の童心
〈名探偵倶楽部〉シリーズ

作家 紺野天龍
出版日2025年02月
平均点8.00点
書評数1人

No.1 8点 人並由真
(2026/02/11 06:15登録)
(ネタバレなし)
 2019(2020?)年。「僕」こと東雲大学の薬学部2年生で、校内の先輩かつ「東雲の名探偵」金剛寺煌(こんごうじ きら)が創設した<名探偵倶楽部>の一員である瀬々良木白兎(せせらぎ はくと)は、ある夜公園で二人の若き女性魔法使いが対決する図を目撃する。その魔法使いの片方で母校の在学生でもある美女・聖川麻鈴から事情を聞いた瀬々良木は、後輩の美少女・そして名探偵の来栖志希とともに、10年前のクリスマスの時期に起きた「白ひげ殺人事件」の真実に立ち入っていくが、事態は思わぬ展開を繰り返していく。

 2年半ぶりの<名探偵倶楽部シリーズ>第二弾。
 前作『神薙虚無最後の事件』が相応の反響を呼んだのに、今回は本サイトでも誰も読みませんね? まあそういう自分も刊行後ほぼ1年目にしてようやく読了だけど(笑・汗)。

 で、結論から言うと、とても楽しめた。
 ケレン味満点で、しかも(中略)が続出する作劇パターンは昨年の某話題作(そっちは評者はまだ未読だけど)と趣向が似ちゃったらしいものの、それでもそのテーゼをひとつひとつ覆していく美少女名探偵・来栖さんが今回もカッコイイ。

 まとめ方は良くも悪くも王道の新本格だな~というところもあるものの、謎解きミステリとしての完成度の向こうにある、作品全体が抱える某・主題が、個人的にはとても心地よい(逆に言うと今後のシリーズの方向性に、もしかしたら、とにもかくにも読者への予断を授けてしまうかもしれないけれど)。
 あー、某キャラの去就についてちょっと大雑把なのがやや気になったけれど(一応は21世紀の話なので)、まあいいか。

 9点に近いこの評点で。昨年の国産作品・現状でのマイベスト1……はちょっと辛いけれど、個人的には上位3~5位には入れておきたい。
 シリーズ次作も楽しみにしておこう。

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