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ミステリの祭典

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雪山書店と愛書家殺し
クリスティ書店の事件簿

作家 アン・クレア
出版日2025年05月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 nukkam
(2025/06/13 20:21登録)
(ネタバレなしです) 2023年発表のクリスティ書店の事件簿シリーズ第2作のコージー派の本格派推理小説です。前作の「雪山書店と嘘つきな死体」(2022年)と同じく創元推理文庫版で500ページを超す分量なので一気呵成に読めはしませんでしたが、それでも明快な文章でとても読みやすい作品です。前作同様犯人探しよりも大切な人の無実を証明しようとする方に力点が置かれているようなところもありますが、今回の重要容疑者が姉のメグのため探偵役のエリーの焦りがよく伝わってきてそれなりにサスペンスも盛り上がります。後半になるとメグの家庭問題が発生してくるので謎解きが置いてきぼりになるかと危惧しましたがちゃんと謎解きと関連づけされるような展開になっており、無駄にページが多いという印象はありません。アガサ・クリスティを悪く言う文学者にエリーが憤慨する場面は笑えました。もっと派手に論戦させても面白かったかも。

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