home

ミステリの祭典

login
読書会は危険?
〈秘密の階段建築社〉の事件簿

作家 ジジ・パンディアン
出版日2025年03月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 nukkam
(2025/04/14 16:52登録)
(ネタバレなしです) 2023年発表の「秘密の階段建築社」の事件簿シリーズ第2作です。作中で何度かクラシック・ミステリについての言及があり、日本の本格派についても触れられています。横溝正史の「八つ墓村」(1951年)や島田荘司の「占星術殺人事件」(1981年)は英語版が輸出されているのですね。降霊会の最中の殺人事件の謎をメインに据え、シリーズ前作の「壁から死体?」(2022年)と同じようにテンペスト・ラージのおばの死と母の失踪の謎解きを絡めていますが前作と比べてテンペストが探偵役として集中できている分、本書の方が読みやすかったです。ラージ家の家族同士が隠し事をして謎解きがややこしくなる設定については賛否両論かもしれませんが、魅力的な不可能犯罪の謎を綱渡り的ながらも合理的に解決している本格派推理小説です。

1レコード表示中です 書評