PIT 特殊心理捜査班・水無月玲

作家 五十嵐貴久
出版日2018年09月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 たかだい
(2025/02/13 15:56登録)
プロファイリングや最新のAI解析などを用いて現場の捜査をサポートする捜査チーム・PITの活躍を描く本格派というか現実的な警察小説
通称「V」と呼ばれる猟奇殺人鬼の人物像解析に始まり、その途中からは「ジャック」と呼ばれる別件の殺人犯に関する捜査や、残虐な手口で現職刑事が殺害される等、一際残忍で難解な事件が幾重にも重なって同時進行するボリュームの大きさに、まずは圧倒される
また、チーム内のメンバーも一枚岩でない辺りにも深みが感じられ、プロファイルの向上に務める者、AIの力を過信する者、それらを一纏めに反発して地味な捜査に拘る者…個人個人の思惑や考え方が入り混じり、時に激しくぶつかりながら事件に向き合う様には真に迫るリアリティがあったように思います
警察小説としてかなり骨太な作品である一方、それ故に個人的には読みにくさも感じた作品でした

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