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ミステリの祭典

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太陽と戦慄
綾鹿市シリーズ

作家 鳥飼否宇
出版日2004年10月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点
(2012/03/20 11:02登録)
本作を読んでみた理由はやはりタイトル。もちろんキング・クリムゾンの代表的アルバムから採っているわけです。さらに目次にもクイーンの『ギリシャ棺』由来の細工がほどこしてあり、イエスとピンク・フロイドの名盤タイトルが。なんとも凝ったプログレ尽くしです。
しかし作中で出てくるバンドの音楽がパンクで、影響を受けたのがTレックスとニルヴァーナというのでは、タイトルと内容の方向性が違いすぎます。まあそれでもそんなロック・バンド・ストーリーとしての前半は、怪しげな伏線はいろいろあるものの、ミステリとしてではなく、なかなか楽しめました。
この前半(Part 1)の最後になって、ライブ・ハウスでやっと殺人事件が起こるのですが、密室の謎は最後に告白の形で明かされてみると、警察が解決できなかったことが不思議というもの。さらにPart 2での大げさなテロ事件への展開は、ばかばかしく感じられてしまいました。

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