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ミステリの祭典

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炎冠 警視庁捜査一課七係・吉崎詩織

作家 戸南浩平
出版日2020年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 たかだい
(2025/02/02 22:32登録)
ハチ公前で女性ランナーが爆死するというインパクトのある開幕から始まるサスペンス長編で、人を爆破する事に快感を見出す異常犯「カントク」を主人公含め警視庁捜査一課が追う警察小説
祖父の死をきっかけに歪んだ欲望を肥大化させていく「カントク」の狂気や、警察を嘲笑うような愉快犯的言動、なかなか尻尾を掴ませない狡猾さ等、悪役としてのキャラが立っていて個人的には結構好きなタイプのキャラクターでした
逆に、(むしろ敢えて狙って描かれてもいそうですが)主人公・吉崎詩織の相棒に関しては偏屈過ぎるというか僻みっぽいというか、終盤に掛けて彼の本音本心が見えてくるとは言え好きになれる人物ではないなと終始思いました
同じく警察小説である麻見和史の「殺人分析班」シリーズに近い物があり、もしシリーズ化されるようなら次作も読んでみたいと思う位には読み易く、面白い作品だったかと思います

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