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ミステリの祭典

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花の罠
水無瀬翔シリーズ

作家 本岡類
出版日1997年11月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2025/02/07 22:34登録)
(ネタバレなしです) 1997年発表の水無瀬翔シリーズ第2作の本格派推理小説です。「大和路・萩の寺に消えた女」のサブタイトルが付いており、個人的にはこちらの方が作品内容に合っているように思います。奈良で女流将棋名人が誘拐され、身代金の運び役に水無瀬が任命されますがまんまと身代金を奪われてしまいます。殺人事件にまで発展しますが容疑者は早々と絞り込まれ、アリバイ崩しの謎解きになります。古都と「ここ二、三年で人々の生活を大きく変えてしまった"最新の道具”」を合体させ、「前代未聞のトリックを用意してあります」と作者は自画自賛していますが、この種のトリックは技術の進歩と共に古びてしまうリスクがあります。本書のようにトリック依存度が高いと現代読者へのお勧めは難しくなってしまいます。

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