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ミステリの祭典

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神探偵イエス・キリストの冒険

作家 清涼院流水
出版日2024年10月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2025/01/01 22:01登録)
名探偵は、イエス・キリスト!
神の死の謎を筆頭に、2000年間秘められていた聖書の謎を大胆に解き明かす空前絶後の本格聖書ミステリ。
「すべてを見抜くのは、だれか? 神探偵のわたしである。はっきり言っておく。どれだけふしぎに見える事件も、神探偵にとっては謎ではない。神探偵の目に映るのは真実のみ」
Amazon内容紹介より。

いつの間にかクリスチャンになっていた著者があとがきで自分史上最高傑作と書いていますが、それ程でもないと思います。ストーリーとしてはそれなりに面白いのですが、ミステリとしてはトリックが弱いのが残念なところです。
ヨハネの福音書を叩き台にしているのは、ヨハネ自身の一人称で描かれている事からも分ります。イエスの誕生から十字架に磔にされ処刑され、その後奇跡の復活を遂げるまでに起こる事件を扱っています。

最初の葡萄酒事件のトリックは意表を突くものでしたが、その後は現代では考えられない様なものばかりで、イエスが奇蹟を起こしたり、生身の人間ではありえない現象が起こるので、流水大説の限界を見た気がして残念な気持ちになりました。
まあこれまでで最も「真面」な小説であるのは否定しませんが。Amazonの評価は高すぎると思いますね。

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